【1年生・探究学習】ボトルアクアリウムを通して環境や生物多様性を学ぶ
本記事では、倉敷翠松高校1年生(普通科創学コース&生活科学科)の後期探究学習で行った「テーマ別探究」の活動を紹介します。今回は「生き物探究」のグループです。
ねらい
このグループでは、ビオトープについて調べる、あるいはボトルアクアリウムをつくる活動を通して、自然や環境、生き物について学ぶことをねらいとしています。
ビオトープとは、工業の進展や都市化などによって失われた生態系を復元し、本来その地域にすむ生物が生息できるようにした空間を指します。ヨーロッパから始まったこの動きは日本にも広がり、各地でさまざまな取り組みが行われています。
探究学習の中で本物のビオトープをつくることは難しいので、つくる場合はボトルアクアリウムに代替して学習を進めました。
授業内容
●ビオトープについて調べる
まずはビオトープについて個人で調べます。そもそもビオトープとは何なのか、どんな材料が必要なのかなどを理解します。
●ミニアクアリウムをつくる
ビオトープについておよそ調べることができたら、まずはやってみようということでさっそくチャレンジ!ビオトープは難しいので、ボトルアクアリウムをつくることに。向井先生自身も実際につくってみました。ボトルアクアリウムに必要な材料を自分たちで買ってきた生徒は、自分がつくりたいボトルアクアリウムを作り始めました。
●生き物や環境について深く知る
活動が進んで少し理解度が上がってきたところで一旦立ち止まってみます。ボトルアクアリウムにメダカを入れたいという話になったのですが、私たち人間と自然との付き合い方を考える必要があります。そこで、生き物や環境のことについて学ぶべく、山田哲弘さんにお越しいただきました。
山田さんから、現在問題になっている地球温暖化や生物多様性のことやそうした環境問題の3つの解決方法、加えて山田さん自身のこれまでの人生についても話をしてもらいました。また、生徒からのたくさんの質問にも答えていただきました(下表に整理)。
●つくる活動へ
その後の時間は、約3コマ分を使ってつくる活動へ。引き続きボトルアクアリウムをつくる生徒もいれば、ビオトープについて調べてスライドにまとめることをする生徒もいました。ボトルアクアリウムをつくっていた生徒は、最後の時間にメダカを入れました。
生徒の声
元々動物が好きで水族館も好きだったので、何か学べることがあるんじゃないかと思い、このグループを選びました。岡山に絶滅危惧種がいたことに驚きました。自分なりのミニアクアリウムでは、自分の中で思い描いたものをそのままかたちにすることができて楽しかったです。
小さい頃から動物園にたくさん連れていってもらっていたことがきっかけで、動物のなかだと陸上の哺乳類が好きだったんですが、今回の探究で魚も興味の対象になるようになりました。将来はトリマーになることも考えていたりするので、動物のことをもっと知りたいなと思っています。