【1年生・探究学習】コーヒーを通して社会問題を学ぶ
本記事では、倉敷翠松高校1年生(普通科創学コース&生活科学科)の後期探究学習で行った「テーマ別探究」の活動を紹介します。今回は「コーヒー博士への道」のグループです。
ねらい
このグループでは、コーヒーがつくられる過程にどんな人が関わっているのかを知り、ただの1杯のコーヒーではなく、それぞれにとって特別な1杯のコーヒーを目指します。
最終ゴールは、コーヒーを淹れながら、ハンドドリップで待つ時間の3分を利用してコーヒーに関するプレゼンを行い、コーヒーのストーリーを知ったうえで、出来上がったコーヒーを飲むという特別な1杯の提供です。担当の松本先生もスターバックスで働いていたこともあり、先生の好きや得意を活かすことができるテーマでもあります。
授業内容
●コーヒーについて知る
まずはコーヒーについて知ります。ネスレさんが提供しているサステナビリティプログラムでは、プラスチックごみやコーヒー農業の課題に対するネスレの取り組みを知ることができるので、このプログラム中の動画を導入教材として使わせてもらいました。
●コーヒーについて調べる
①生産者
②気候変動
③コーヒーに関わる企業の取り組み
④コーヒーのゴミ問題
の4つについてグループに分かれて、調べる活動を行いました。
●コーヒーを淹れる
調べる活動を行いつつ、グループが順にコーヒー淹れる係になり、全員分のコーヒーを淹れます。コーヒーを淹れるまでの、豆を選んで、測って、 豆を挽いて、蒸らして淹れる工程は松本先生の指導のもと学びました。
豆のブレンドや温度、引き具合を変えてみることで、どんな味に変化するのか、生徒と先生が一緒に楽しんで学びを進めることができました。味を知るためには砂糖やミルクの無いブラックの状態で飲むので、はじめはブラックコーヒーに抵抗があった生徒も段々と好きになっていったそうです(笑)
●まとめて発表する
最後に、各グループで調べたことをスライドなどに整理します。コーヒーを淹れながらコーヒーの産地やコーヒーにまつわる社会課題についてプレゼンを行うという「特別な一杯」への挑戦を1チーム行うこともできました。
参加した生徒
クラスルームでも自分たちが調べたことを積極的に共有するやりとりがありました。
先生の声
普段はおとなしく見える生徒たちが熱心に取り組んでいる姿が印象的で、お父さんやお母さんに自分でコーヒーを淹れてみますと言ってくれた生徒もいました。生徒から「この豆とこの豆をブレンドしてみたい!」という提案をもらうこともあり、「どうなるか分からないけど、じゃあやってみようか!」と生徒と一緒に学ぶことができました。
時折、生徒に考えてもらう問いかけも行っていました。例えば、新しいコーヒー豆の袋を開封したとき、「このままだと豆が酸化していくよね?どのように保管するといいかな?」などと問いかけをして、理科的な知識とリンクさせていくなど工夫してみました。